更新日:2024年10月24日 | Masaki
お家の周りをもっと素敵にしたいと思っているあなたに、外構工事やエクステリアの大切なお話をします。きれいなお庭や素敵な門、使いやすい駐車場を作るためには、ちゃんとした資格を持った業者に頼むと安心できます。
でも、どんな資格が必要なのか、どうやって信頼できる業者を選んだらいいのか、わからないことがたくさんありますよね。この記事では、外構工事やエクステリアに必要な資格や、安心してお任せできる業者の見つけ方を、わかりやすくご紹介します。
外構・エクステリア工事で必須の資格はある?
外構やエクステリア工事に特定の「必須」資格は法律で定められていませんが、専門的な技術や知識を持つ業者を選ぶことが重要です。なお、「土木施工管理技士」の資格は、建設業許可を得るために有用は資格です。
造園施工管理技士や土木施工管理技士などの資格を持つ業者は、計画の立案から工事の実施、安全管理まで、高いレベルでの仕事を期待できます。また、造園技能士や左官技能士などの資格を持つ職人は、専門的な技術を持っているため、美しく、長持ちする外構やエクステリアを作り上げることができます。これらの資格は、業者の技術力や知識を示す一つの目安になり、信頼できる業者選びに役立ちます。
資格を持つ業者を選ぶことは、詐欺や手抜き工事をする業者を避け、適切な金額で満足のいく工事を受けるための一歩となります。そのためにも、業者選びの際は、これらの資格に注目し、その業者がどのような資格を持っているかを確認することが大切です。安心して美しい外構やエクステリアを手に入れるために、資格を持った専門家に依頼することをお勧めします。
国家資格の種類と内容
外構工事やエクステリアを美しく仕上げるためには、専門知識と技術が必要です。信頼性の高い国家資格について、わかりやすく説明します。(必須資格ではありません)
造園施工管理技士(1級・2級)
1級造園施工管理技士と2級造園施工管理技士は、お庭や公園などの造園工事を管理するための国家資格です。これらの資格は、工事の計画、施工、維持管理に関する専門知識や技術を持っていることを証明します。
1級造園施工管理技士は、より大規模で複雑な造園工事を担当できるように、高度な知識と経験が求められます。これに対して、2級造園施工管理技士は、比較的小規模な造園工事に関わることが多く、基本的な知識と技術を持っていることが求められます。
資格 | 対象工事 | 必要な知識・技術 |
---|---|---|
1級造園施工管理技士 | 大規模な公園、住宅地、商業施設の造園工事 | 高度な造園計画、設計、施工管理、維持管理 |
2級造園施工管理技士 | 小規模な庭園、個人宅の造園工事 | 基本的な造園計画、施工管理、維持管理 |
1級造園施工管理技士を目指す方は、より専門的な知識と経験が必要になりますが、それに応じて担当できる仕事の範囲も広がります。一方、2級資格は入門レベルとして、造園業界でのキャリアをスタートするのに適しています。ただ、個人宅の造園については、2級で十分であると考えます。どちらの資格も、造園工事の品質を保ち、美しい環境を作り出すために重要な役割を果たします。
造園技能士(1〜3級)
造園技能士は、お庭をきれいにする専門家です。この資格は、お庭作りや管理に必要な知識と技術があることを証明する国家資格で、約12万人の技能士がいます。
お庭の美しさは、作った後の手入れによって大きく変わります。造園技能士は、お庭がこれからどう育つかを考えながら、大切に手入れします。どんな形や大きさのお庭でも、その場所に合った最適な庭を作り出します。
項目 | 詳細 |
---|---|
資格の種類 | 1級、2級、3級 |
試験内容 | 学科試験と実技試験(庭園作成、樹木名判定など) |
役割 | お庭の作成、維持管理、植木の手入れ、庭の長期計画 |
地域に合わせた提案 | 土地の気候や風土に合わせた庭づくり |
安全な作業 | クレーン車操作、建設機械の扱いなどの講習受講 |
造園技能士は、お庭を通じて人々の生活に美と潤いをもたらす大切な役割を担っています。庭の手入れをしたいと考えている方には信頼できる資格と言えます。
土木施工管理技士(1〜2級)
土木施工管理技士は、私たちの生活を支える様々な土木工事を監督する重要なお仕事です。橋や道路、ダムなどの建設や保守に関わり、計画通りに安全かつ効率的に工事が進むように管理します。
このお仕事をするには、1級または2級の国家資格が必要です。1級はより大きなプロジェクトを担当し、2級は小規模なプロジェクトを担当します。資格を取得するには、学科試験と実技試験に合格する必要があり、実務経験も重要です。この資格を持つことで、工事の品質、コスト、安全を守りながら、私たちの暮らしを豊かにするための基盤を作ることができます。
資格区分 | 担当工事の規模 | 必要な試験 | 実務経験 |
---|---|---|---|
1級 | 大規模公共工事(ダム、大橋など) | 学科試験+実技試験 | 豊富な経験必要 |
2級 | 小規模工事(地域の橋、道路など) | 学科試験のみ | ある程度の経験 |
この資格を持つ人は、技術的な知識だけでなく、プロジェクトを円滑に進めるためのコミュニケーション能力も必要とされます。
地域の利便性を考えた外構工事を提案してほしいのであれば、この資格を持っている方に依頼するのが良いかもしれません。
左官技能士(特〜3級)
左官技能士とは、壁や床を美しく仕上げる専門家です。この国家資格を持っている方に依頼すると、美しく仕上げてくれます。特に1級左官技能士は、高度な技術を持ち、大規模な仕事を任されることが多いです。
資格の取得には、実務経験が必要で、試験には学科と実技があります。学科試験では、施工法や材料、建築構造などに関する知識が問われ、実技試験では、実際に左官作業を行い、その技術を評価されます。
資格級 | 技術レベル | 受験資格 | 試験内容 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
1級 | 高度 | 7年以上の実務経験 | 学科:施工法、材料、意匠図案など 実技:壁・天井の仕上げ |
約30% |
2級 | 中級 | 2年以上の実務経験 | 学科:施工法、材料など 実技:壁の仕上げ |
約30% |
3級 | 初級 | 6か月の実務経験 | 学科のみ | 約90% |
左官技能士の資格を持っている方に左官工事を依頼すると耐久性の高い、そして美観に優れた壁や床を施工してくれる可能性が高いです。
バルコニー施工技能士
外構工事を依頼する際に、バルコニー施工技能士の資格を持つ業者を選ぶことは、安心して質の高いサービスを受けられる良い方法です。
この資格は、バルコニー施工に関する専門的な技術や知識を持つプロであることを示しており、技能士は学科と実技の両方の試験に合格しています。特に実技試験では、バルコニーの正確な施工方法を身につけていることが確認されます。資格を持つ業者を選ぶことで、バルコニーの施工に関するトラブルを避け、長持ちする快適なスペースを確保できます。
選ぶべき理由 | 詳細 |
---|---|
資格保有 | バルコニー施工技能士の資格を持つ業者は、厳しい試験をクリアしており、信頼できる技術を持っています。 |
専門知識 | 学科試験を通じて、バルコニーに関する材料や施工法、安全衛生に関する知識を持っています。 |
実践技術 | 実技試験で、実際のバルコニー施工の技術を実証しています。 |
品質保証 | 資格を持つ業者は、高品質な仕上がりを保証する可能性が高いです。 |
バルコニー施工技能士の資格を持つ業者を選ぶことは、外構工事で求める品質と安全性を確保するための賢い選択です。
バルコニーは日光が当たり、雨風が大量に吹き込むことから故障が多い場所とされます。雨漏りや不具合が起こらないようにこの資格を持っている方に依頼するのが良い場合があります。
ブロック建築技能士(1〜3級)
ブロック建築技能士は、お家やお庭のブロック作りのプロです。この国家資格を持っている人は、特別な試験をパスして、ブロックを使った建物や塀を作る技術があることが証明されています。
資格には1級、2級、3級があって、1級が一番難しくて大きな仕事をします。ブロック建築技能士の業者を選ぶと、お庭のブロック作りがしっかりして、長持ちするかもしれません。
資格級 | 実務経験 | 試験内容 | 受験料 |
---|---|---|---|
1級 | 7年以上 | 学科+実技 | 学科:3,100円、実技:16,500円 |
2級 | 2年以上 | 学科+実技 | 学科:3,100円、実技:16,500円 |
3級 | 6か月 | 学科+実技 | 学科:3,100円、実技:16,500円 |
ブロック建築技能士の資格を持つ業者を選ぶことで、安心して質の高いブロック工事を依頼できます。
地震や台風で簡単に崩れしまうようなブロックを作成する業者はいないと思いますが、この資格を持っている方に依頼すると壊れにくいブロック塀などを作成してくれるので安心できます。
民間資格の活用とそのメリット
外構やエクステリア工事で美しい空間を作りたいと考えている方々に、民間資格を持つ業者の活用がどれほど有効かをお伝えします。これらの資格は、専門的な技術やデザインセンスを証明するもので、信頼できる業者選びに役立ちます。
エクステリアプランナー(1〜2級)
エクステリアプランナーは、お家のまわりをきれいにする専門家です。この資格を持っている人は、お庭や家の外側の設計や工事を上手にできます。
1級と2級があり、1級の方がもっと難しい仕事もできます。この資格を持っている業者を選ぶと、家のまわりをもっと快適できれいにしてくれるかもしれません。
資格級 | 能力 | 対象 |
---|---|---|
1級 | 専門知識と技術を持ち、設計・工事・監理ができる | 一般住宅や共同住宅の外構全般 |
2級 | 基本的な知識を持ち、設計に従事できる | エクステリアの基本設計 |
エクステリアプランナーの資格を持つ業者を選ぶことで、お庭や家の外側をもっと素敵に、そして快適にすることができます。
デザイン性に優れたエクステリアを検討されているのであれば、この資格を持っている方に設計してもらうのが良いかもしれません。
建築コンクリートブロック工事士(1〜3級)
建築コンクリートブロック工事士は、お庭やお家の周りにブロックを使った壁を作る専門家です。この資格を持っている人は、ブロックの壁をしっかりと安全に作る方法を学んでいます。資格を取るためには、講習を受けて試験に合格する必要があります。
項目 | 詳細 |
---|---|
受講資格 | 25歳以上であれば誰でも受験可能 |
受講料 | 29,700円(税込み) |
講習内容 | 材料、構造、施工、安全衛生に関する知識 |
試験形式 | 四肢択一式 25問、60%で合格 |
登録料 | 8,800円(税込み)、有効期限は5年で更新が必要 |
資格のメリット | 信頼を得やすく、1級エクステリアプランナー等の受験資格を得られる |
建築コンクリートブロック工事士の資格を持つ業者を選ぶことで、安全で信頼できるブロック工事を期待できます。
ブロックが至る所に設置されていますが、何十年も使い続けることがあります。耐久性という面できちんとした施工をしてくれるのがこの資格です。
ブロック塀診断士
ブロック塀診断士は、ブロック塀の安全をチェックする専門家です。地震や台風などで倒れないように、ブロック塀をしっかり調べます。
この資格を持っている人は、建築や土木の知識があって、ブロック塀のチェックができる人です。資格を取るには、特別な講習を受けて、試験に合格する必要があります。
項目 | 内容 |
---|---|
受講資格 | 建築や土木などの専門資格を持っている人 |
講習料 | 41,800円(試験料含む、税込) |
登録費用 | 8,800円(税込) |
講習時間 | 5時間 |
試験形式 | 四肢択一式 20問、50分 |
講習内容 | ブロック塀の基礎知識、法令、設計基準、簡易診断法など |
ブロック塀診断士の資格を持つ業者を選ぶと、ブロック塀の安全性がしっかり確認され、安心してお庭やお家の外構工事を任せられます。
何十年もそのままになるブロック塀です。崩れたりすると人に怪我をさせる恐れがあるので、しっかりと強度を保つ必要があります。
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外構工事を進めるにあたり、どのような場合に建設業許可が必要になるのか、そのプロセスはどのように進むのかを知ることは大切です。この部分では、外構工事における建設業許可の必要性と、その取得プロセスについて明確にします。
外構工事の範囲と建設業の分類
外構工事は、お庭にブロックを置いたり、きれいな草花を植えたりする工事ですが、実は『とび・土工・コンクリート工事』という分類に入ります。お外の工事をする時、この分類の業者を選ぶと良いです。
- 『とび・土工・コンクリート工事』に該当する業者を探そう
- 『タイル・れんが・ブロック工事』や『造園工事』の業者も選択肢に
- 業者選びは、資格や過去の工事例をチェック
お庭の工事をする時は、正しい分類の業者を選んで、安心できるお庭を作りましょう。希望する工事をまずはイメージし、それに合った業者選びをする手順を踏みましょう。何でもできる業者は、専門性が高くない可能性があるので注意が必要です。
建設業許可が求められる外構工事のケース
外構工事を行うときには、工事の内容や費用によって建設業許可が必要かどうかが変わります。特に、請負金額が税込500万円以下の場合は、「軽微な建設工事」とみなされ、許可なしで工事が可能です。
これは「建築一式工事以外の建設工事」にあたり、多くの外構工事がこの範囲内に収まります。しかし、500万円を超える工事では、建設業の許可が必要となり、許可を持たずに工事を行うとペナルティの対象になることがあります。
- 500万円以下の工事: 許可不要で外構工事が可能。
- 500万円以上の工事: 建設業許可が必要。許可なしで施工するとペナルティが課される。
- 許可の種類: 「とび・土工工事業」に分類されるが、エクステリア工事は明確な分類がないため注意が必要。
- 契約の分割: 請負金額を500万円以下に分割しても、法律上はひとつの工事とみなされ、ペナルティの対象となる。
業者を選ぶ際には、これらの点をしっかりと確認し、信頼できる業者かどうかを見極めることが重要です。500万円以下の仕事だけを受けている業者は認可が降りていない可能性がありますので、しっかりと確認した上で依頼するようにしましょう。
建設業許可を受けるプロセスの概要
外構工事を行うにあたり、税込500万円以上のプロジェクトでは建設業許可が必須となります。この許可を得るためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 経営業務管理責任者の存在: 許可を受けたい建設業で5年以上、もしくは他の建設業で7年以上の経営者としての実務経験が求められます。これにより、事業の安定性と信頼性が担保されます。
- 専任技術者の配置: 専任技術者として、『土木施工管理技士』などの国家資格を持つ人材が必要です。また、同業種での累計10年以上の実務経験を持つ人でも資格要件を満たすことができます。この技術者は、工事の安全性と品質を保証する重要な役割を担います。
- 財政基盤の安定: 企業の財政基盤が安定しており、純資産合計が500万円以上、または同額の残高証明書を提出できること。これにより、企業の経済的な健全性が確認されます。
- 誠実な契約履行の実績: 不正行為や不誠実な契約履行の歴史がないこと。暴力団関係者ではないことも確認されます。これにより、事業の信頼性が保たれます。
- 欠格要件の確認: 過去に禁固刑以上の刑罰を受けていないこと、許可取り消しの歴史がないこと。また、許可取り消しを避けるための廃業歴も問題となります。
- 更新と社会保険の加入: 許可は5年ごとに更新が必要であり、その間に毎年決算報告を提出する義務があります。また、従業員を社会保険に加入させることが義務付けられています。
これらの要件を満たすことで、外構工事を行う企業は、その専門性と社会的責任を証明することができます。
外構工事は美観もさることながら、重たい部材を施工する技術が必要になり、安全性の面でしっかりとした信頼性が必要になる仕事です。
まとめ:外構工事(エクステリア)に必要な資格は?
外構工事やエクステリアを行う際、業者選びは大切です。資格や経験が豊富な業者を選ぶことで、安全で信頼できる工事を実現できます。
外構工事を行う業者は、『とび・土工工事業』に該当し、国土交通大臣または都道府県知事からの許可が必要です。この許可を受けるには、経営業務の管理責任者がいること、専任技術者の配置、財政基盤の安定、誠実な契約履行の実績、欠格要件に該当しないことなどが求められます。
特に、税込500万円以上の工事を行う場合には、これらの条件を満たす必要があります。また、専門技術者として「建築コンクリートブロック工事士」や「ブロック塀診断士」などの資格も外構工事において信頼性を高めるために役立ちます。これらの資格を持つ業者は、専門的な知識と技術を有しており、外構工事における安全性と品質を保証できます。
外構工事を依頼する際は、業者がこれらの資格を持っているか、経験豊富であるかを確認し、信頼できる業者を選ぶことが大切です。安心して素敵な外構・エクステリアを手に入れるためにも、業者選びには十分な注意を払いましょう。