更新日:2024年10月24日 | Masaki
お家のまわりをきれいにする外構工事をするとき、後で税金が増えるか心配な人も多いですよね。
この記事では、外構工事で固定資産税が上がることがあるのか、どんな工事なら税金がかからないのかをわかりやすく説明します。
壁や屋根があるしっかりした作りのものと、簡単に取り外せるものの違いを知れば、安心して理想の外構を計画できますよ。
一方で、取り外し可能なものや、簡単な構造のものは、たいてい税金の対象になりません。だから、工事をする前には、どんな工事をするのか、その後の税金についても考えておくことが大切です。
固定資産税とは何か?
お家のまわりをきれいにする工事をしたら、毎年の税金が変わるかもしれません。ここでは、そんな税金のお話をします。
固定資産税の概要
固定資産税とは、お家や土地など、持っている不動産にかかる税金のことを言います。この税金は、家だけでなく、使っていない土地や田んぼ、畑にも必要です。
毎年一回、この税金を支払う必要があります。自動車を持っていれば自動車税を払うように、不動産を持っていると固定資産税を払うことになります。
この税金は、自動車税が都道府県や市町村に支払うのに対して、固定資産税は不動産がある市町村に支払います。
- 不動産にかかる税金を固定資産税という
- 家、土地、田んぼなど、様々な不動産に税金が必要
- 毎年、不動産がある場所の市町村に税金を払う
ポイント: 不動産を持つと、その価値に応じて毎年市町村に固定資産税を支払うことが求められます。
固定資産税のことをあらかじめ考えておかないと、後々遡って請求されることもありますので、注意しましょう。
納付のタイミング
固定資産税は毎年、一括で支払うか、4回に分けて払うことが多いです。家に届く紙(納税通知書)に書いてある金額と日にちを見て、その期限までに払います。払う方法はいくつかあり、現金で直接払うことも、銀行から自動で払うことも、クレジットカードやスマホで払うこともできます。どんな方法で払えるかは、住んでいる場所のルールで決まっているので、ホームページなどで確認しましょう。
- 納税通知書をチェック
- 期限内に納付
- 現金や口座振替、クレジットカード決済、スマホ決済が可能
ポイント: 毎年、納税通知書に書かれた方法で期限までに払います。さまざまな支払い方法に対応していますので、簡単に支払うことができるでしょう。
金額の決定方法と負担者の決め方
固定資産税は、市町村が作る「固定資産課税台帳」をもとに、その年の1月1日時点で不動産の持ち主に課税されます。
たとえその年の途中で不動産を売買しても、納税義務者は1月1日時点の持ち主として変わりません。売買があった場合、売主と買主でその年の固定資産税を日割りで分け合い、清算します。
税金の額は、土地の場所や大きさ、建物の大きさや新しさによって変わり、地価が高い場所や新しい建物ほど、評価額が高くなります。この評価額をもとに、固定資産税が計算されます。
- 固定資産課税台帳で納税義務者が決まる
- 1月1日時点の持ち主がその年の税金を払う
- 年の途中で不動産を売買しても納税義務者は変わらない
- 土地の価値は場所や大きさによって、建物の価値は新しさや構造によって決まる
ポイント: 固定資産税の納税義務者は1月1日時点の不動産持ち主で、税額は不動産の価値によって決定されます。年の途中での売買があっても、その年の税金は1月1日時点の持ち主が負担します。
外構工事が完了し、1月1日を迎えた時点で、課税対象が追加されていた場合、固定資産税が上がることになります。
外構工事と固定資産税
お庭をきれいにする工事をすると、その後の税金が変わることがあります。どんな工事が税金に影響するのか、見てみましょう。
固定資産税が適用される外構工事
外構工事で固定資産税がかかるのは、建物がしっかり建てられて、役所のチェックが終わったあとです。
税金が必要なのは、家のように登記されている建物や、家と一緒に使う屋根があるものです。税金がかかるかどうかのポイントは、壁でしっかり囲まれているか、屋根があるか、そして地面にしっかりと固定されているかです。たとえば、カーポートのように壁が足りないものは、固定資産税の対象外です。
- 建物が登記されているか
- 三方向以上が壁で囲まれているか
- 屋根と基礎があるか
ポイント: 固定資産税は、しっかりと建てられた建物にかかり、壁や屋根、基礎がしっかりしているかが大事です。
動かすことができない「不動産」としてカウントされる「建物」に該当するものは固定資産税がかかると覚えておきましょう。
固定資産税の対象となるものとは?
- シャッター付きの車庫: シャッターがあることで三方向以上が壁に囲まれ、基礎も地面に固定されているため、固定資産税がかかります。
- 屋根付きの固定式物置: 屋根があり、基礎が地面にしっかり固定されている物置は固定資産税の対象になります。
- 組み込み式のキッチン: 家に固定されて機能する組み込み式のキッチンも固定資産税の対象です。
固定資産税が適用されない外構工事
お庭をきれいにするだけの簡単な工事や、取り外しが簡単な小さな装飾品を設置するような工事は、固定資産税の対象外です。
例えばこのような例です。
- 取り外し可能な照明器具: 家から簡単に取り外せる照明器具は固定資産税の対象外です。
- 移動可能なガーデンファニチャー: 簡単に移動できるガーデンテーブルやチェアなどは固定資産税がかかりません。
- 壁が二方向のカーポート: 壁が三方向以上ない、屋根だけのカーポートは基本的に固定資産税の対象外です。
ポイント: 固定資産税は建物の固定性と構造によって決まります。家に固定され、屋根や壁で囲まれた構造物は税金の対象となることが多いです。
固定資産税の対象とならないものとは?
- ウッドデッキ: 土地の利用を変えるだけで、構造物としての固定性がないため税金対象外です。
- カーポート(壁が三方向以上ない): 単に屋根があるだけで、壁で囲まれていないカーポートは固定資産税の対象外とされます。
- 土間コンクリート: 地面を平らにする工事であり、固定資産税の対象になりません。
- 門扉や門: 単独の構造物であり、固定資産税の対象外となることが多いです。
- ブロック塀、フェンス: 境界を示す構造物であり、通常は固定資産税の対象外です。
- 庭木、郵便ポスト: 生きている植物や移動可能な設備は固定資産税の対象外です。
- アプローチ、オーニング、テラス: 家のアクセスや装飾を改善するもので、固定資産税の対象外となります。
- 濡れ縁、縁側: 伝統的な日本家屋の一部であり、固定資産税の対象外とされます。
まとめ:外構工事で固定資産税は上がる?
外構工事をするとき、多くの人が心配するのが、その後の固定資産税です。実際、外構工事で家の周りをきれいにしても、必ずしも税金が上がるわけではありません。
固定資産税がかかるかどうかは、工事で作られる構造物がどのようなものかによります。例えば、壁で囲まれたしっかりとした車庫や、基礎が地面に固定された物置などは、税金の対象になることがあります。しかし、単に屋根があるだけのカーポートや、取り外し可能な照明器具などは、固定資産税の対象外です。
外構工事を考えるときは、ただ安さだけを求めるのではなく、長期的に見て価値のある改善を目指すことが大切です。
工事で使う材料の質やデザイン、機能性を考え、その上で税金のことも頭に入れておくといいでしょう。また、工事をする前には、しっかりとした計画を立て、信頼できる業者に相談することが重要です。手抜き工事をする業者や不当な価格を請求する業者に騙されないように、しっかりと情報を集め、相見積もりを取ることをおすすめします。
最終的には、外構工事で家の価値を高め、快適な生活空間を作ることが目的です。税金が少し上がるかもしれませんが、それに見合った価値があるかどうかをしっかりと考えることが大切です。美しい外構は、家全体の印象を良くし、毎日の生活をより豊かにしてくれるはずです。